日本は四季折々の風物詩が魅力的な国であり、それぞれの季節に合わせた行事や二十四節句があります。
毎年同じ時期に他の人たちと同じ経験や時間を過ごすことで、自分自身を取り巻くさまざまな出来事に気づき、充実した経験を得ることができます。年中行事は、私たちの暮らしや人生に彩りを与えるものなのです。
暦を眺めることで、日常の生活にも色鮮やかな日本の文化が浮かび上がります。 今回は、4月に行われる行事や風物詩、二十四節句に焦点を当て、その魅力や歴史についてご紹介します。
卯月とは
その由来は諸説あり、この時期は、田植えなどが始まることから万物が生ずる循環が始まりを意味する「初(う)ぶ」「産(う)む」の「う」から卯月と言われるようになりました。
4月の二十四節気
二十四節気は、春・夏・秋・冬の各季節をさらに細かく区分けするもので、季節の移り変わりを示すものです。4月には、「清明」と「穀雨」という2つの節気があります。
清明
清明は、4月5日頃に訪れるとされており、「清浄明潔(しょうじょうめいけつ)」という言葉が由来で、草木を始めとした全ての物が活き活きとしており、清らかで美しいという意味が込められています。
穀雨
穀雨は、4月20日頃に訪れるとされており、春の最後の節気。
穀雨とは田畑を潤し、たくさんの穀物を育む雨のことをいいます。山々は新緑に包まれ、若葉が芽吹き、初夏へと移り変わっていく生命力あふれる季節です。
4月の年中行事と風物詩
お花見
お花見の起源は諸説ありますが、春から始まる農作業に先立ち、神さまにご馳走やお酒を供えて今年の豊作を祈願したのが始まりだと言われています。
盃を片手に宴を楽しむようになったのは平安時代からであり、その後、鎌倉時代に武士の間で広まり、江戸時代以降に庶民の間でも盛んに行われるようになりました。
灌仏会
4月8日は、お釈迦さまの誕生を祝う「灌仏会」です。「仏生会」または、「花まつり」とも言われています。
お釈迦さまが誕生したときに、九匹の龍が天から甘い香りのする産湯を降らせたという伝説にならい、花々で飾られた「花御堂」の中のお釈迦さまの像に甘茶を注ぎ誕生を祝します。
十三参り
十三参りは、数え年で13歳になった男女が、虚空蔵菩薩に知恵と成長を願うために参拝する伝統行事です。起源は平安時代にまで遡り、当時13歳は干支が一周する年齢でした。そのため、無事に13歳まで成長できたことへの感謝と、これからの成長を願う儀式として行われていました。
春の土用
春の土用は、立夏までの約18日間の期間を指します。
土用は、季節の変わり目で体調を崩しやすい時期とされ、養生が大切です。この時期は、旬の食材を積極的に取り入れ、体を整える過ごし方がおすすめです。
また土用は、土の神様である「土公神(どくじん)」が土の中にいるとされる期間とされています。土公神は、陰陽道で土をつかさどる神様で、春は竈(かまど)、夏は門、秋は井戸、冬は庭にいるとされています。土用期間中に土を動かすと、土公神に怒らせてしまうと考えられていました。そのため、土いじり、草むしり、穴掘り、増改築など、土を動かすような行為は控えられていました。しかし、土公神が天上界に行く「間日(まび)」と呼ばれる日だけは、土を動かしても問題ないとされています。
いかがでしたでしょうか。日本の4月にはさまざまな行事や二十四節気があります。それぞれの行事や季節の二十四節気を意識して過ごすことで、季節の移り変わりをより深く感じることができ、心豊かな毎日を過ごすことができます。 これからも、日本の四季折々の風物詩や行事を、こちらのブログでご紹介していきたいと思います。最後までお読みいただき、ありがとうございました。※由来には色々と諸説あるものがあります。ここでご紹介しているものは、私が素敵だなと思ったものを独断で選び記載していますのでご了承くださいませ。
よくある質問
4月の日本の主な行事やお祭りは何がありますか?
4月には、お花見やお釈迦さまの誕生日を祝う灌仏会など、さまざまな行事やお祭りがあります。
2024年の春の土用の期間を教えてください。
2024年の春の土用は、4月16日(火)~5月4日(土)です。間日は、4月23日(火)・24日(水)・27日(土)です。