日本は四季折々の風物詩が魅力的な国であり、それぞれの季節に合わせた行事や二十四節句があります。
毎年同じ時期に他の人たちと同じ経験や時間を過ごすことで、自分自身を取り巻くさまざまな出来事に気づき、充実した経験を得ることができます。年中行事は、私たちの暮らしや人生に彩りを与えるものなのです。
暦を眺めることで、日常の生活にも色鮮やかな日本の文化が浮かび上がります。 今回は、3月に行われる行事や風物詩、二十四節句に焦点を当て、その魅力や歴史についてご紹介します。
弥生とは
その由来は諸説あり、自然の大地が春の到来を感じ、草木が徐々に芽吹き、成長する時期で、「やよい」は「イヤオヒ=草木が茂る」という意味の言葉が変化したものといわれています。
3月の二十四節気
二十四節気は、春・夏・秋・冬の各季節をさらに細かく区分けするもので、季節の移り変わりを示すものです。3月には、「啓蟄」と「春分」という2つの節気があり、本格的な春が到来する頃です。
啓蟄
啓蟄は3月6日頃に訪れるとされており、啓蟄の啓は「開く」、蟄は「冬籠の虫」をあらわし、春の陽気に誘われて冬眠から目覚めた動物や虫たちが土の中から出てくる頃です。
花も咲きはじめ、暖かな春の気配に誘われた、たくさんの“いのち”達が目を覚まし、冬の静寂さが少し残る地上が、賑やかになりはじめます。
春分
春分は3月21日頃に訪れるとされており、春の彼岸の中日です。
昼と夜の長さが等しくなり、太陽が真東から昇って真西に沈む日。日本では「自然をたたえ、生物をいつくくしむ日」とされています。 彼岸は「日願」からきているという説があります。農耕民族だった日本人は、春は豊作を祈り、秋は実りに感謝をする。作物を育ててくださる太陽と、私たちを守ってくださるご先祖様に感謝をする期間が彼岸です。
3月の年中行事と風物詩
雛祭り
3月初めの巳の日を上巳(じょうし)といい、現在では雛人形を飾り、桃の花やよもぎ餅をお供えして女の子の成長をお祝いする「雛祭り」の行事です。 もともとは、古くから3月上旬には禊によって罪や穢を祓う習慣があり、そのときに祓えの道具として用いられた人形(人の形に似せて細工したひとがたー木や紙など)がひな人形の起源と言われています。
十六団子の日
3月16日は「十六団子の日」です。十六団子とは、春になり山から下りてくる「田の神さま」のために16個の団子をつくりお供えするもの。田の神さまの恵である米でおもてなしをし、今年のさらなる実りを願う日です。
彼岸の入り
春分の日を中日とし、前後3日、あわせて7日間は春の「彼岸」です。彼岸の初日となる今日は「彼岸の入り」と呼びます。 仏教のイメージが強い彼岸ですが、一説によると、古くは春分の日前後に太陽を拝む習俗があり、彼岸はもともと日本にあった「太陽信仰」に基づくもので「日願」が本来の意味だったのではないかとも言われています。
いかがでしたでしょうか。日本の3月にはさまざまな行事や二十四節気があります。それぞれの行事や季節の二十四節気を意識して過ごすことで、季節の移り変わりをより深く感じることができ、心豊かな毎日を過ごすことができます。 これからも、日本の四季折々の風物詩や行事を、こちらのブログでご紹介していきたいと思います。最後までお読みいただき、ありがとうございました。
※由来には色々と諸説あるものがあります。ここでご紹介しているものは、私が素敵だなと思ったものを独断で選び記載していますのでご了承くださいませ。
よくある質問
3月の日本の主な行事やお祭りは何がありますか?
3月には、雛祭りや十六団子の日、春のお彼岸など、さまざまな行事が行われます。