お香の香原料〜お香は何で作られているの?〜

お香の香原料〜お香は何で作られているの?〜
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古来より人々を魅了してきたお香。その香りは心を癒し、空間を浄化し、特別な雰囲気を演出してくれます。しかし、お香がどのように作られているのか、その原料についてご存知でしょうか?

実は、お香は様々な天然素材を組み合わせて作られているのです。その種類は実に豊富で、それぞれが独特の香りと持ち味を持っています。

このページでは、お香の香原料について詳しくご紹介していきます。

沈香(じんこう)

沈香は、熱帯アジア原産のジンチョウゲ科アキラリア属の常緑高木です。代表的な香木の一つとして知られており、古くから珍重されてきました。

沈香は、風雨や病気、害虫などの外的要因によって木部を傷つけられたとき、その防御反応として樹液を分泌し、それが樹脂となって蓄積されます。この樹脂が長い時間をかけて変質し、独特の香りを放つようになるそうです。

沈香の名前の由来は、水に沈むほど比重が重いことから「沈水香木」と呼ばれたことに由来します。

原産国:ミャンマー、ベトナム、スマトラ 他

白檀(びゃくだん)

古くから東洋で広く使用されてきた白檀は、4000年以上もの歴史を有しています。家具や寺院の建材としても利用され、その香りには非常に強力な鎮静作用があります。この特性から、ヒンズー教を含むさまざまな宗教では、瞑想や儀式において不可欠な役割を果たしています。また、この木は死者の魂を解放する力があるとされ、そのために葬儀で焚かれる習慣も存在します。

原産国:インド・インドネシア・オーストラリア・フィジー 他

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丁子(ちょうじ)

丁子は世界四代スパイス(胡椒、なつめぐ、クローブ、シナモン)の一つのクローブです。古くからその殺菌および消毒薬としての効能で知られ、紀元前から感染症抑止剤として使用されてきました。特にペストなどの伝染病の予防においては重要な役割を果たしてきました。

密教系の僧侶たちにとっては、丁子は「清め」に用いる香料として使われ、丁子湯に浸かることや、口の中に丁子を含むことによって、息や身体を清めました。

古典的な練香や匂い袋には、丁子が多く配合されています。

原産国:インドネシア、マダガスカル 他

桂皮(けいひ)

桂皮の歴史は古く、紀元前4000年頃のエジプトでミイラ作りの防腐剤として使われてきました。香料よりも料理に使われることが馴染みの多いシナモンです。シナモンには、発汗や鎮痛作用などがあります。

原産国:中国、ベトナム 他

乳香(にゅうこう)

乳香は、常緑低木であるカンラン科ボスウェリア属の樹脂のことです。樹皮に傷をつけると染み出した樹液が固まってでき、乳白色の色をしていることから乳香と呼ばれています。

乳香は古くから香料として利用されており、古代エジプトでは神に捧げる神聖な香として用いられていました。また、聖書にも登場し、イエス・キリストに捧げられた贈り物の一つとしても知られています。

原産国:オーマン、ソマリア

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﨓(たぶ)

お香の基材で使われるのは、﨓の木(タブノキ)の樹皮を粉末にしたものです。別名で「タブ粉」とも呼ばれます。

﨓粉は、お香の形状を保持し、香りを練り込むために欠かせない素材です。粘着性があり、他の香原料とよく混ざり合うため、様々な形状のお香を作ることができます。

また、﨓粉自体にもほのかな木の香りがするため、お香に深みのある香りを与えます。

原産国:インドネシア、中国 他


お香の香原料は、古くから人々を魅了してきたお香の香りの源泉です。天然素材が持つ独特の香りと持ち味を活かし、調合することで、奥深い香りの世界を作り上げています。

このページで紹介した香原料を参考に、ぜひあなた好みの香りを見つけて、お香の豊かな世界を存分にお楽しみください。

お香は、心を癒し、空間を浄化し、特別な雰囲気を演出してくれるものです。日々の生活に取り入れてみてはいかがでしょうか?

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