ふとした瞬間、季節の変化を感じることはありませんか?
目や肌で感じたり、香りや味で感じたりと、季節は五感で感じることが多いかと思います。
季節を感じ、その変化を楽しむことで、私たちは忙しい毎日にふと立ち止まるきっかけをもらい、いつもの暮らしが心豊かに過ごせるようになるのではないでしょうか。
9月に入り、秋の気配を感じる頃。
季節の移ろいを楽しむものの一つに、季節の花の香りがあると思います。
今回は、9月~10月にかけて日本全国で咲き誇り、春より秋の方が香りが強くなる、花の女王&香りの女王の“ローズ”をご紹介します。
世界中から愛されるローズ
ローズの花と香りは、古代から美しさを得るために世界中の女性たちに愛され、中世ヨーロッパでは「不老長寿の媚薬」「若返りの薬」として肌を若く保つために利用されました。
ローズには細胞を修復させる作用があり、傷や皮膚炎、湿疹などの治りを早めてくれます。 また、開いた毛穴を引き締めるのに役立ち、シワやたるみの予防改善にも効果的で数多くの化粧品にも使用されています。
なお、今回ご紹介しているローズの精油は、1g作り出すために約3000本、精油1滴はバラの花200個分が必要と言われ、希少価値も高く高価なものとなっているので、ローズウォーターでの代用もおすすめです。
女性特有の症状も和らぐ香り
ローズには、女性にとってうれしい効果がたくさんあります。 生理前のイライラやなんだか不調が続くなど、そんな時はローズを上手に使って気分転換してみませんか。
ローズには1000種類もの成分が検出されており、その成分はホルモンバランスを整え生理周期を整えたり、生理痛や更年期障害の症状など女性特有の辛い症状を和らげてくれると言われています。
また、ストレスからのイライラや緊張している時は、ローズの香りでリラックスさせたり、ローズティーを飲むのもおすすめです。
愛で心を包み、自己信頼を取り戻す
香りの女王とも言われるローズの香りのテーマは“愛と許し”。
花を見ると何重にも花びらが重なり包み込む形をし、どこか包容力と受容性を感じらるローズ。その香りは、心を優しく包み込み落ち込んだ気持ちをゆっくりと癒し、幸福感をあたえてくれます。
何かに優しく包み込んでもらいたいと思っている時におすすめな香りです。
特に、拒絶や深い悲しみなどで心が傷つけられたり、自分に自信がなくなってしまった時、もう一度、愛の本質を知ることで、自分への信頼感や他者への信頼感をよみがえらせてくれます。
information
学術名 | Rose centifolia |
科名 | バラ科 |
主産地 | ブルガリア 他 |
抽出部位 | 花 |
抽出方法 | 溶剤抽出法 |
今回は、「ローズ」をご紹介しました。ローズのアロマには、水蒸気蒸留からできる「ローズオットー」と、溶剤抽出からできる「ローズアブソリュート」があります。
ローズオットーは免疫調整作用などが優れているので、マッサージやスキンケアに使用されます。またローズアブソリュートは、香りの成分を多く抽出することができるので、香水や芳香浴に使用されることが多いです。
とはいえ、一番大事なのは心地よい香りを使用するのが一番だと思います。ぜひ嗅ぎ比べてみて、好きな香りの方を試してみてくださいね。