梅雨が終わり本格的な夏が始まる7月。
梅雨明けの時期は、急に暑くなって少し体調を崩しやすいことも。
季節の変わり目に体調不良になりやすい人は、もしかしたら「土用(どよう)」の時期が関係しているのかも?
日本には四季があり古くからそれぞれの季節に寄り添いながら暮らしをし、季節が移り変わる節目には気温や気の流れの変化にあわせた心身の養生を心がけてきました。その節目に当たるのが「土用」。土用とは立春・立夏・立秋・立冬の前それぞれ約18日間のことを言い、次の季節へ心身を順応させる期間のことを言います。
7月は夏の土用があり、次の季節にむけた変わり目の時期。
土用の時期は心身のバランスが崩れ免疫力が低下しやすい時期。この時期になると風邪をひきやすかったり、気力がない、やる気がでない、胃腸の調子がよくない…という人は、ぜひ心身ともに養生をしてみてください。
生活リズムを整えることはもちろんのこと、しっかりと栄養補給をし、体力、気力を高めて、夏バテをしないようにしたいですね。
そこで今回は、次の季節を元気に迎えるために心身ともに滋養を与えてくれるパチュリをご紹介します!
大地の滋養たっぷりのパチュリでエネルギーチャージ
パチュリは、シソ科の多年草で豊かに肥えた土地でないと育たないハーブで、大地の滋養をたくさん吸い込んで育った植物。そういった過程で育ったパチュリは漢方(和名:藿香(かっこう))でも用いられ、下痢・吐き気、夏に多い胃腸の風邪や消化不良などに活躍します。そして、免疫力が低下している人や体がすごく疲れている人には滋養を与えてくれます。
また、古くから虫刺されや蛇に噛まれたときの特効薬としても使われていたりと、皮膚に対する薬効も幅広くスキンケアにもおすすめです。
濃厚な香りに包まれて、心を穏やかに
パチュリの精油は古くなれば古くなるほど質が向上し、香りが豊かになるという数少ない珍しい精油の一つ。
最初は嫌いな香りでも時を重ねると好きな香りへと変化するかもしれません。大地を感じさせる香りの中に甘さも混ざり、濃厚でオリエンタルな香りはフレグランスのベースとしてもよく使用されています。
無気力な心を落ち着かせ、力を与えてくれる効果があるので、精神を安定させたい時や心を鎮めたい時におすすめです。
芳香浴で香りを楽しむのも良いですが、好き嫌いがはっきりする香りなので他の好きな香りの精油とブレンドしたり、トリートメント用の植物オイルで希釈し、自宅でのセルフケアとして使うのもおすすめです。
さらには食欲を抑制させ、皮膚のたるみも整えてくれるのでダイエットを気にかけている女性には嬉しい精油ですね。
地に足をつけて現実を生きるパワーを感じる香り
考えすぎで不安が押し寄せて来そうになった時、ふわふわした感じがしたり、地に足がついていない感覚がしませんか?
実際に不安・恐れ・自信のなさを感じている時の姿勢は、床に接する面積が小さくなるという特徴があるのだそうです。
自分の軸となる土台の足腰がしっかりしていないと、心もグラグラしてしまいます。そんな時は、グラウンディング力のあるパチュリの香りを嗅ぎながら頭ではなく体の方に意識を向けてみてください。
グラウンディングとは、大地に根づくように足をつけて、心も根を張ったように深く安定させ現実世界を生きる状態を差します。自分の軸が定まって安定感が強まり、インスピレーションを高めることができるので、自分らしい人生を創造できるようになります。
パチュリの深くくつろげる香りが、自分本来のペースを取り戻すサポートをしてくれますよ。
information
学術名 | Pogostemon cablin |
科名 | シソ科 |
主産地 | インド インドネシア 他 |
抽出部位 | 葉 全草 |
抽出方法 | 水蒸気蒸留法 |
今回は「パチュリ」をご紹介しました。最近教えて頂いた素敵な言葉で「人は水や土の栄養から命を育み、陽を浴びて心を洗う。そして人は最後、土に還る。自然を愛でることは自分の命をいたわり感謝すること。」私たちは自然の流れの中で生きています。ついつい頑張りすぎて、疲れちゃったなと感じた時は、体と心を休めるために自然の力を頼ってみてはいかがでしょうか。