12月は師走と言われるように、普段穏やかなお坊さんも走りまわるくらい忙しい月です。
そんな12月の中で、アロマにまつわるイベントがあるのをご存知でしょうか?
それは、イエス・キリストの生誕日のクリスマス。
キリストが誕生したとき、星に導かれてやってきた東方三賢人(博士・賢者)が、キリストに捧げたものがあります。
フランキンセンス(乳香)・ミルラ(没薬)・黄金の3つ。その中でイエス・キリストが手にしたのは、当時偉大なる預言者、神聖の象徴とされていたフランキンセンス。
今回は、このイエス・キリストにまつわる香りでもあり、新たな年を迎える準備をするのにもぴったりなフランキンセンスをご紹介します。
心身を落ち着かせ「今」を見つめる
歴史ある香りで、古代から人々を魅了し続けてきたフランキンセンスには様々な逸話があり、キリストの生誕に捧げられただけではなく、仏陀もお香として使っていたと言われていることから、“神の香り”という語源をもっている、聖なる香り。
この香りは、呼吸を深くゆったりとさせ、心身ともに落ち着かせてくれます。
目の前の慌ただしさに巻き込まれがちなこの時期、自分を客観視させ「今、どこに意識を向ければ良いか」「何を選択すればよいか」という気づきをもたらしてくれるのでおすすめです。
心身の滞りを流し、新たな年へ
心と体の滞ったつまりを流す手助けをしてくれることから、別名スルーオイルとも呼ばれるフランキンセンス。
樹の幹を傷つけてしみだしてくる樹脂は、“ティアードロップス(涙)”や、“魂の涙”とも呼ばれ、古代の人々は感情や魂の傷を流して癒したと言われています。
言いたいことを我慢し、言葉を飲み込んでばかりいると、飲み込んだ言葉が喉につまり、違和感を感じてしまうことがあるかと思います。そんな時、この香りが喉に溜め込んだものをそっと流す手助けをしてくれます。
また、免疫力を高め、咳や喘息などの呼吸器系にも良いので、風邪の流行るこの季節にぴったりな香りです。
美のオイルで1年の疲れを労ろう
数多くある精油の中でも、美容に良いと有名なフランキンセンス 。樹脂は、傷口を修復する力がとても優れているので、クレオパトラは、その修復する力を、若返りのオイル・美のオイルとして、肌のケアに愛用していたとも言われています。
植物オイルに1〜2%濃度で希釈して、この1年頑張った自分へのご褒美と感謝の気持ちを込めて、体の気になる部分にトリートメントをしてみてはいかがでしょうか?
information
学術名 | Boswellia cartelii |
科名 | カンラン科 |
主産地 | ソマリア オーマン 他 |
抽出部位 | 樹脂 |
抽出方法 | 水蒸気蒸留法 |
今回は、「フランキンセンス 」をご紹介しました。
季節の移り変わりにも夏至や冬至などの節目があるように、私たちの生活や人生にもさまざまな場面で節目の時期があると思います。1年の節目となる12月、この香りで心身を整え、去りゆく年、新たな年に思いを馳せつつ、素晴らしい新年をお迎えください。