皆さん「香十徳」という言葉を聞いたことがありますか?
これは、11世紀の中国で書かれた漢詩で、お香の10の効用を詠んでいます。日本に広めたのは、あの奇想天外な禅僧、一休さんでお馴染みの一休宗純。その一休さんが愛したお香の魅力を、現代を生きる私たちも体感してみませんか?
ここでは、香十徳のそれぞれにどんな意味に触れていきたいと思います。
五感を研ぎ澄まし、心を解き放つ至福の時間
1.感格鬼神
意味:感覚が研ぎ澄まされる
お香の繊細な香りは、五感を優しく刺激し、潜在能力を引き出し、集中力や洞察力を高めてくれます。忙しい日常で鈍感になった五感を、お香の繊細な香りが呼び覚まします。
ふとした瞬間、自然の美しさや人の温かさに気づけるかもしれません。
例:朝一番に焚く香りは、頭と体を目覚めさせ、1日を清々しくスタートさせてくれます。
2.清淨心身
意味:身も心も清らかにする
心を落ち着かせ、雑念を払い、本来の自分へと導いてくれます。清々しい香りに包まれて、心身ともにリフレッシュしましょう。
例:仕事や家事の合間に焚くお香は、ストレスを軽減し心を穏やかにしてくれます。
3.能除汚穢
意味:ケガレを取り除く
4.能覺睡眠
意味:眠気を覚ましてくれる
心静かに、自分と向き合うひととき
5.静中成友
意味:孤独なときに心を癒してくれる
6.塵裏偸閑
意味:忙しい時にも心を和ませてくれる
7.多而不厭
意味:多くあっても邪魔にならない
8.寡而為足
意味:少なくても十分香りを放つ
香りに包まれて、心身ともに満たされる
9.久蔵不朽
意味:長い時間が経っても朽ちない
時間を経ることで、香りが変化し、深みが増していきます。まるでワインのように、お香の経年変化も楽しみの一つです。
10.常用無障
意味:常用しても害がない
毎日安心して使用できる、天然素材で作られた、心身に優しいものです。(天然素材で作られたお香をお選びください)
いかがでしたでしょうか?香十徳に込められた深い洞察力は、私たちに香りの持つ豊かな可能性を教えてくれます。
お香を焚くことは、単なる香りを楽しむ行為ではなく、心を整え、自分自身と向き合い、人生をより豊かに彩るための大切な時間となるではないでしょうか?
一休さんも愛したお香の魅力をあなたもぜひ体感してみてください。
一休さんが愛したお香の10の効用、「香十徳」。
心と体を整え、豊かな時間を過ごすためのヒントがここにあります。